フランス中南部のライヨール村では15世紀頃から、牧童や農民のため、鍛冶職人が刃物を作ってきた。
この村からパリに出て有名なカフェやレストランの経営者になった人がいて、彼らは、村の名品たるナイフを後生大事に使っていたため、それはいつしか、ソムリエやギャルソン(給仕)たちの間で有名になり憧れになった。
ライヨール・ナイフの特徴は、丈夫な刃(ブレード)と、ヤタガン・シェープと呼ばれるゆるいS字形をしたハンドルである。
柄を握ると柄の端に小指がごく自然にからみ、肉などを切る際、力をいれなくともスーッとカットできる。
本来、ライヨールといえば自然木のパドゥクや黒檀、牛角を使ったハンドルだったが、建築家でアーバンデザイナーのジャン=ミシェル・ウィルモットはライヨールのためにアクリルグラスを使ったヴィヴィッドカラー・ハンドルのテーブル・ナイフを考案した。
フランスの誇る伝統的な村のナイフが、斬新かつ超モダンなカトラリーに変身したのである。チェリーピンク、カーマインレッド、レモンイエロー、アニスグリーン、セルリアンブルー、ライラックの6色は限りなくアクリルな透明色に光り輝き、楽しい超印象派の食卓を演出するだろう。
(文・有賀真一郎)
ライヨールの刻印が入っています。
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